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新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

欧州に迫るデフレ危機

11月9日号のFinance and economicsでは、直近の経済指標からユーロ加盟各国のインフレ率が近年に比較して低下する傾向にあり(対前年同月比で9月は+1.1%、10月は+0.7%)、このままではデフレに移行することもありうるという懸念が報告されています。アメリカも似たような懸念を抱えながらも、FRBが金融政策で思い切った対応を取っているため欧州ほどの懸念はなく、またG7全体でいえば日本がエネルギーと食料を除いたコアインフレでほぼ0%、経済全体で1.1%まで戻してきてくれているので平均値を緩和している、との評価も併せて報告されています。

インフレは、高いとそれはそれで経済のゆがみを増進させてしまうので深刻な問題となりますが、日本の例でいえばデフレはいったん陥ってしまうと払しょくするのがとてつもなく大変であるということ(昨日もこのブログで書きましたが、今でさえ100円ショップは相変わらず人気だったりします)もあって、インフレ率が低すぎることに対する警戒感をしっかり持つべきだ、というのがThe Economistの考え方だと思われます。

失われた10年、あるいは15年と言われた日本のデフレ時代もそうでしたが、借金は名目で積み重なるので、その状況下で経済が縮むと借金の重さはぐっと増えるわけですが、膨大な債務に悩むユーロ諸国にとって、デフレの発生とそれによって債務の負担感がより重くのしかかることはぜひ避けたいシナリオだろうと思います。

日本経済が復活の歩みを確かなものとするためにも、欧州経済は今、注目すべき状況にあると言うことだと思います。「デフレ気分は服についたチューインガムのように取れにくい」ことの痛みを、もっと日本発の情報として共有すべきではないかと思うのですが、いかがでしょうか。