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新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

アフリカへの取組みに見る時計の差

出張やら何やらで、少しご無沙汰してしまいました。

さて、11月21日号のAfrica and Middle Eastには、爆発的にアフリカ進出をしてきた中国に関する興味深い記事が載っています。

曰く、アフリカはやっぱりアフリカだったと。脆弱なインフラ、非効率な行政、非協力的な地元の人々その他、たとえ中国と言えどもこれまで欧米社会が直面してきた困難に直面し、プロジェクトの停滞や、どうかすると事業からの撤退を余儀なくされているというお話です。

欧米との違いについて、これまで中国は自らが途上国であること、そしてアフリカに対して親身であり一生懸命であることを言い続けてきましたが、途上国であっても、またアフリカに一生懸命であっても、結局のところアフリカ側からそれに合わせた反応は出てこなかったと言うことかと思います。

では、アフリカは開発についてどう考えているのか?ということですが、それはもちろん貧困や社会の未整備など、現状の問題を解決したいと誰もが思っているわけです。ただ、それが米欧主導だったり、中国など外資のリズムで進むことに、一言で言うとついて行けない部分があって~それは場合によってプロジェクトの現場に住む少数民族だったり、能力の伴わない行政の末端だったり、社会に根深い男尊女卑の考え方だったりしますが~、その弱い部分の時計が結局は全体を遅らせることに繋がっている、と言うことなのだろうと思います。

特にアメリカや日本は超効率社会なので、だれもが一日24時間という時計で生きていて、それをどう効率化するか~IT活用だったり、BPOだったり、残業だったり、休日出勤だったりします~という時計で仕事をしていて、中国がアフリカで経験しているような「時計の差」による予定の遅れなどは、どうかすると想像力が及ばない部分だろうと思います。

幸か不幸か、日本はこれまでODA中心の取組からなかなか前へ進めずにいました。アフリカ向けの民間直接投資はごく限られた水準にとどまっているのが現状です。

目立たないながらもこれまで長年にわたってアフリカ支援をしてきた日本が知見として持ち得ているはずの、言ってみれば時差管理みたいな技術を方法論化することができれば、米欧や中国が陥った罠を避けられるのかもしれません。FS段階で、向け先の国が抱える脆弱性を時間に置き換えて予測し、その遅延度合いをリスクとして計算するようなイメージです。どなたか、この方法論を研究してくれる人はいませんかね。