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新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

相対的に

4月1日号のThe Economistは、ふつうヨーロッパの内輪話についての記事が載るCharlemagneに日本との通商交渉に関するちょっと冷めた見方の記事を載せています。

そういえば、さきごろ(3月19日から21日)安倍首相がEU諸国(ドイツ、フランス、ベルギー、イタリア)を歴訪したのですが、多くのメディアが取り上げたにもかかわらず、日本でもこのニュースは後を引くことなく「いつもの話」として驚きを伴わずに受け入れられていると思います。

EUも日本もトランプ政権から包括的な自由貿易交渉を棚上げにされたという点では似たような立場に置かれているわけですが、今回Charlemagneが注目したのはアメリカを含む規模の大きな交渉が頓挫したことにより、2013年から続けられている日EU経済連携協定(EPA)の交渉が図らずもクローズアップされることになった、という展開ですね。

Chalemagneは、おそらくヨーロッパ人の常なのではないかと思うのですが、あまり楽観的な見方はいたしませんで、アメリカとの交渉頓挫を受けて日本との交渉妥結を急ぐ中で日本側へ譲歩すると、日本市場への参入を期待していた欧州の畜産農民にとっては悪いニュースになるだろう、という予想を立てています。

また、メルケル首相が冷遇されたのに比べると安倍首相はトランプ大統領から破格の厚遇を受けていることなどをあげ、日EUの鉱床なのに安全保障問題とも絡んでアメリカの意向が忖度される事への警戒感も懸念材料に挙げています。

本来、自由貿易の旗手を自任するThe Economistですから、もう少し応援してくれても良さそうなものなのですが、TPPなど大物が行き詰まってしまった中で相対的に浮かび上がったという経緯を考えると、扱いとしてはそんなもの、なのかもしれませんね日EUの協定は(個人的には、チーズとワインがもう少し手に入りやすくなってほしいものだと思っています)。