新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

新しい技術のあれこれ

3月8日号のTechnology quarterlyです。先ず最初はインターネット百科事典、ウィキペディアの内容について。500匹を越すポケモンの解説があるのに、ポーランド史に大きな位置を占める自主管理労組「連帯」の指導者に関する解説がたかだか12人分やそこらしかないことについての疑問を呈する声について。通常の百科事典ではなく検索型なので、ユーザーがより関心を持つ事項についての記述が増えるのはよいことだと是認する意見がある反面、やはり不適切な情報は削除するよう、運営者側も1000人体制で臨んでいるのだとか。

その他の記事を通覧すると、めがねをかけない三次元テレビ、ホログラフィの応用による記憶装置、やわらかく曲がる電子回路、傷を治す金属、デジタル技術で鮮明な音を送れるようになる短波放送、ハッシュ技術による認証、遠隔地向けの地熱利用、LEDを使った蓄光型夜間照明、ダムを使わない水力発電(ちなみにODAでよくある小水力発電には良く見られるパターンですが)、コールセンターの普及、イギリスで実用化が検討されている家庭用省エネ測定装置、電子回路埋め込みによる聴力回復技術、ソフトウェア開発プロセスを管理するソフトウェア、自動車の電気エンジン、超小型プロジェクタ、インターネットと電話の融合に関する電信行政の対応、パターン認識技術を使ったパームトップ電子機器について、などでした。視聴覚技術に関する記事が多かったですが、個人的に興味のあるのが携帯電話や万年筆サイズのプロジェクタですね。小型化・高性能化する一途のプロジェクタですが、やがてPCと一体化したような商品も出てくるのかな、と思っています。

なお、The Economistは4月7日締め切りで、イノベーションアワードという技術革新に関する賞の候補を募集しているそうです。われこそはと思う方は応募されてみては如何でしょうか。詳細はこちら: http://www.economist.com/science/tq/displaystory.cfm?story_id=10676339

日本では舛岡富士雄さんがフラッシュメモリの開発で2005年に受賞されています。