新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

フラッキング、大丈夫?

6月2日号のAsiaで取り上げられているオーストラリアの天然ガス採掘に関する記事はちょっと目を引きます。地下の炭層に溜まっているガスを回収するため、水を噴射するフラッキングという技術を使っているそうなのですが、アメリカやカナダのシェールガス採掘にも用いられている技術ながら、オーストラリアの場合は特に環境汚染が懸念される状況にあるのだとか。

その理由は、オーストラリア大陸北東部に偏在する炭層が、都市や海岸から近くにあるということで、グレートバリアリーフを含む環境資源への影響が起きてしまうのではないか、というものだそうです。

漏れ出るものが放射能や化学物質ではないぶんだけ、天然自然の環境調整能力は働きやすいのではないかとの希望的観測が成り立つかもしれないとは思うのですが(間違ってたら教えてください)、それにしたところで住環境の悪化、もしくはグレートバリアリーフへの汚染拡大などがあるすると、観光立国でもあるオーストラリアとしては看過できない問題と言えるでしょうね。

長いこと海外に関わる仕事をしてきて、実はまだオーストラリアには行ったことがないのですが、グレートバリアリーフは一度この目で見てみたい景色の一つです。天然ガス資源の重要性は認識しますが、出来れば開発は慎重に進めてほしいと思います。いや、遠国の第三者だから言えること、かもしれませんが。