新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

ロシアの憂鬱

ネットでは2月1日号が流れています。いよいよ開幕が間近に迫ったソチオリンピックになぞらえて、表紙はロシアのプーチン大統領がペアスケーティングをしている絵になっているのですが、大統領がかっこよくフィニッシュを決めている向こうで、ロシア人とおぼしき女性スケーターが転んでいて(背中にはRussiaと書いてある)、その下の氷が割れているというちょっとシニカルなギャグの利いた構図です。

で、Leadersのトップ記事も当然ロシアについてなのですが、オリンピックや、最近ではウクライナに対する影響力の行使など、「強いロシア」は演出に過ぎず、様々な経済指標に表れる現実はイメージとはかけ離れている、というのがThe Economistの分析です。高いコスト、低い生産性、止まらない汚職と頭脳流出。石油・天然ガスなどの資源に恵まれている分、財政的な取り繕いは可能であったとしても、長期的な経済を考えるとロシアの先行きは悲観的なのではないか、The Economistはそんなふうに結論づけています。