新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

異次元の金融緩和がもたらしたもののひとつに

7月18日号のFinance and economicsには、毎年恒例のBig Mac Indexが出ています。世界各国で売られているビッグマックの価格をもとに為替レートを評価する、という一見お遊びめいた企画ではありますが、そのわかりやすさが支持されてかThe Economistにとっては毎年欠かせない恒例企画となっています。

で、日本円はというと、アメリカでは平均4ドル79セントするビッグマックが、だいたい2ドル99セントで買えるという評価が載っています。この価格は7月15日の為替レートによる評価だそうですが、この時期だいたい123円前後だったようなので、367円くらいで売られていたと言うことだと思います(ちなみにネット情報だとビッグマックの定価は360円です)。

The Economist誌のコメントによると、異次元の量的緩和も手伝って、日本円はハンバーガー基準だと38%も円安に振れている、ということですが、4.79÷2.99=1.6ですし、360円を4.79ドルにするための為替レートは1ドル=75円となり、123÷75=1.64なので、38%と言う数字はちょっとよく分かりません。まあでも、6割も円安だ!と決めつけられたわけでもないので、そうかな、と思って見ております。

高齢化社会へとひた走る日本ですが、2015年は異次元の金融緩和によってもたらされた円安(それが38%、というのがThe Economistの計算ですが)と、世界的な石油のだぶつきによってもたらされた油安の追い風を受けられる中にいられる時期のようです。当分この気配が続くのだとすると、一生懸命稼ぐ時期は今しかない、やるなら今でしょ、というふうに思えます。38%のハンディを生かして次世代のための富を確保することこそが、今求められているのかな、と思うのですが。