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新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

クルマ屋の将来

The Econnomist誌5月28日号のBusinessには、大手自動車メーカーが競うように投資するアプリ事業の話を絡め、移動性すなわち「モビリティ」を提供するビジネスの将来についての論評が出ています。

有名なUber~白タク(?)手配サービスアプリの運営会社(このタイプのサービスを適切に表現する日本語すらないのが現状ですが)~にトヨタが投資した、というニュースは日本でも流れたかもしれませんが、同様にフォルクスワーゲンがGettという競合他社に対して、またGMがアメリカで第二位のLYFTという会社に投資したのだそうです。

GettやLYFTなんて、まだ日本では名前もあまり知られていない会社ではないかと思うのですが、ユーザーがモビリティを求めるとき、どのような消費行動を取るかということを突き詰めて考えると、非常に興味深い絵姿が浮かんできます。

かつて、ネットもなくクルマを買うか借りるかしかなかったころは、公共交通機関のインフラが貧弱な地域にあっては①クルマを買う、②クルマを借りる、③タクシーや家族・知り合いの運転するクルマに乗せてもらう、くらいがモビリティ確保の主な手段だったわけですが、今やUberがその気になれば、毎度運賃を取るのではなく、月ぎめ料金でいつでも使えるというようなサービスだって可能になりつつある段階なのだと思います。

自分でカッコよいクルマを運転したい、というユーザーは必ずいるでしょう。クルマの「中」を自分の空間として持っておきたい人も。そういう人にとってはクルマを所有することには確かに意味があり、モビリティ提供だけがメリットにはなりにくいと思うのですが、他方でそんなものは不要、モビリティさえあれば良いという人も(どのくらいか、という予測はまだ難しいと思いますが)必ず存在するわけで。そういう人は、利便性やコストの面で優れていれば、たとえば自分で車を持たず、カーシェアリングを利用するなどの方法でも構わないわけです。

The Economistは、自動車メーカーにとってデータ処理とユーザーへの提案が新車をデザインするのと全く異なるビジネスであり、その違いを学習するために今積極的な投資を行っている段階であること、またGoogleが自動運転に投資したり、Appleが中国版のUberに投資するなど、さまざまな形でモビリティ提供ビジネスの機会を模索するうごきがあることなど、ビジネスの先行きが予断を許さない状況であることを伝えてくれています。

アプリの発達と相まって、いずれカーシェアリング、または白タク手配サービスのいずれもが、ユーザーにとってはより使いやすい柔軟なサービスを提供してくれるチャネルになったりするのかもしれません。自分について考えてみても確かに、自宅のクルマは別として、たまに使いたいキャンピングカーなんかが、自宅や最寄り駅までの配送つきで提供されたりすると、それはそれでうれしいサービスになるかもしれません。そんなサービスがあったなら、ちょっと使ってみたいかも。