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新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

グローバリゼーション退潮?

10月1日号のThe Economistは特集記事で今日の世界経済に関する多面的な分析と、様々な場面で疑問を呈されるグローバリゼーションについての基本的な支持を旗幟鮮明にする分厚い記事を載せています。

www.economist.com

曰く、自由貿易で奪われる雇用もあり、移民政策が受け入れ国で生じさせる軋轢もあり、投資の自由化が許してしまう税の脱漏もあり、規制緩和が芽を摘んでしまう新興企業もあるだろう、そうだとしても「それを公正で有効なものにする」という視点に立った政策的な目的を見失わない限り、グローバリゼーションは選択肢と機会を与えてくれるものであることは間違いがないので、そのように仕向けられるべきではないか、というお話です。

The Economistがここまで守備的な話を書かなくてはいけないほど、世論におけるグローバリゼーション志向は退潮しているのだろうと思います。アメリカ大統領選挙におけるトランプの善戦しかり、ヨーロッパにおける移民問題しかり。

他方で安倍政権は粛々とTPPの国会承認を優先的政策課題と位置付けていますが、それをThe Ecoomistの記事と重ね合わせてみると、えっと思うくらいに骨太で肝の据わった政策であるかのように見えてくるから不思議です。

問題は、そういった全体観へのレビューがほとんどメディアで取り上げられないまま国会審議が続いているというあたりではないかと思われます。書き方を一歩間違うと、安倍政権をヨイショしているように読まれかねなくはない話なので。

いやいや、あるいは議員もメディアも分かってないだけなんじゃないの?という声も聞こえてきそうです。分かっているなら成果として喧伝されるはずではないのか、ということで。

静々と、世界経済をリードする、そんな覚悟でTPPの国会承認が取り付けられようとしているんですかね?仮にそう質問すればそうですと答えないはずはないので、実態がどうなのか、ぜひメディアには裏付け取りをお願いしたいところ、ですかね。