新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

トランプが変えたもの

The Economist電子版には、アメリカのトランプ大統領が変質させたのは共和党だけでなく、民主党もまた彼によって変化させられた、という興味深い記事が出ています。

www.economist.com

記事によると、政治的に寄せ集めにすぎなかった民主党が、中道政党からよりリベラル(左翼的?)な考えに立つ人の政党となりつつあることが見て取れます。一介の主婦だったひとがデモに出て官憲に逮捕されるようになるなどの事例も紹介されています。

ちょっと気になったのは、そういう変化の中で党が注目するのが、たとえば性的マイノリティであったり、不法移民であったり、確かに注目すべき人たちなのだと思うのですが、相対的にマジョリティが放っておかれる方向へとシフトしているのではないかという点ですね。

実はこれは、日本の野党にも言える話でありまして、重箱の隅をつついたような自民党の不祥事や、語るに落ちる首相夫人がらみのスキャンダルもどきの話ばかりが先行し、マジョリティへの政治的回答がないがしろにされているという現状は、どうみても合格点を与えられるものではないと思うのです。

何も日本だけではないという話は、こと政治に関しては全く救いにならず、憂鬱をより深刻化させるだけの話に過ぎないのかもしれませんが、何とかならないものでしょうかね。