ジュリアーニ元NY市長の話 ほか
2月10日号はLexingtonのページで2008年米大統領選挙の共和党候補レースのトップを走るルディ・ジュリアーニ元ニューヨーク市長について紹介しています。世論調査によると、ジョン・マケイン氏を抑えて現在までのところトップ候補だそうです。中絶やゲイ婚の是認など、共和党支持者からすると問題視されるような点もあるにはあるのですが、NY市長としての実績、9.11事件のヒーロー、共和党右派に近い宗教的保守層の退潮という3つのアドバンテージが彼をトップ候補に押し上げている、と分析しています。クリントンVSオバマで盛り上がる民主党に比べて、党内の対立候補に強みが見当たらないことから、保守層の取り込みにも次第に成功していることや「クリントン候補をホワイトハウスに入れない機会を最も多く持つ候補」としてアピールすることで更に機会は広がるだろう、というようなトーンなのですが。
これまでどちらかというと共和党候補を押すことが多かったThe Economist誌は、前回の選挙で再選を目指すブッシュ大統領ではなく、ジョン・ケリー候補を押しました。それもこれも、「自由貿易の振興」という軸に沿った判断であるようですが、その意味でジュリアーニ候補をどう見ているのか、この記事だけでは一寸良くわかりませんが、お気に入りのオバマ候補があいかわらず民主党二番手であることから、そのうちジュリアーニ候補を持ち上げるような論評が出てくる可能性も当然あると思います。
ときに、最近記事のタイトルや並びが変わって来たことに気づかされます。先日書いたように、Special reportがBriefingという名前に代わったことに続いて、国別レポートの並び順もそれまで後回しだったヨーロッパが先に来て、最初に来ていたAsiaが後ろのほうに回されたことに気づきました。ここ数週間そうだったのに気づかなかったのかもしれませんが、現在出張でヨーロッパに来ていて自宅にあるバックナンバーを確かめる手立てがないため判りません。巻末の経済分析のページが縮小されたことと併せて、編集長の交代による静かな変化かな、と見ています。