新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

反論の掲載

出張先での仕事が忙しくて、日本の通勤電車ほどもThe Economistに目を通せずにいます。5月5日号のLettersは、トップに汚職疑惑を批判されたOECD事務局長のグリア氏本人からのメッセージを載せています。曰く、OECDは法に則った運営をされている機関である、トップの交代に伴い反対勢力から批判があることは世の常、内外の支持者からの力強い応援を得ているので、機関が目指すべき目的に向かって頑張りたい、というもので、肝心の汚職疑惑についてはほとんど触れられていませんでした。You are not answering to my question、と言いたくなる内容ですが、よく考えてみればThe Economistも疑惑に関しての記事を載せただけで、本人に対するあからさまな質問を載せたわけではないので、反論にも方向をすり替える余地があったとも言えます。

一方の(というとまたグリア氏に怒られそうですが)世銀総裁・ウォルフォビッツ氏からのメッセージはないようです。今週もLeadersとInternationalにそれぞれ彼についての記事が載っています。それによると、同氏は敢然として批判と戦う姿勢を示しているようですが、The Economistの批判も改革の機会を失うことに対して「現状維持という最悪の保守主義」が世銀の選択肢となるのでないかという結論を示しています。