新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

アメリカとその内患

8月4日号のUnited Statesは、アラスカの開発を巡る政治的汚職問題、不法移民の増加とともに目立つようになってきたヒスパニックと黒人の軋轢、ロサンゼルスの例に見る貧困と犯罪の断ち切りがたい連鎖、に加えて偽証の疑いや手続き違反などで無能扱いされているゴンザレス司法長官と、それを擁護しているブッシュ大統領の思惑についての観測記事などが出ています。一読して思うのは、内患といってこれほどのたたかれ方をする弱みを、さらけ出すことのできるアングロサクソン社会の強さ、でしょうか。

これら以外には、学生向けローンの儲けぶりと補助金に関する法改正、地方が始めた不法移民対策、共和党の隠れた大統領候補(?)、ニュート・ギングリッチ元下院議長の動向など。タフな国を遠慮会釈なく斬る、タフなメディア。The Ecomonistはイギリスの雑誌なのですが、ことアメリカに対する論評は視点も深さも一味違うなあと感じることが少なくありません。現編集長がアメリカ担当出身、ということも手伝っているとは思いますが、なにかそれ以上の深いつながりを感じます。