新興市場とクルマの関係
11月15日号の特集記事は、BRICsなどの新興市場における自動車生産の現状と今後の見通しについてです。
http://www.economist.com/specialreports/displaystory.cfm?story_id=12544933
新興市場は自動車産業にとって大きな希望で・・・という見出しの書き出しがいみじくも語っている通り、全世界の自動車生産台数増加を一手に引き受けていると言っても過言ではないのがBRICsなどの新興市場です。特に中国は、西暦2000年にそれまでの生産台数が一気に4倍強の200万台にまで増加し、現在の見通しではほどなく年間1000万台の生産をおこなうまでになるとの見通しです。IMFの経済学者による予測値ではなんと2050年に全地球で29億台(!)という途方もないグラフも出ています。そのころ中国一国だけで現在世界が生産していると同じくらいの車が作られるようになる(!)というのですから大変です。実際のところはガソリン価格や石油生産など、さまざまな条件が制約となって、予測がそのまま実現するというわけでもないのかもしれませんが。だったら何をどうしたら良いか、については流石のThe Economistも環境配慮や電気自動車に関する記述でお茶を濁すに終わっています。それだけに、何とも薄気味悪い記事、というのが私の読後感でした。