新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

お決まりの。

5月30日号のBanyanは、この時期のお約束どおり天安門事件と中国、です。

文中で記者が感慨深げに振り返っているとおり、20年前はだれが現在の中国を予想しえたか?共産主義体制を保ったままの安定と繁栄と、そして将来への布石など、その当時は望むべくもありませんでした。

でも、本当に中国は安定した繁栄の国になったのか?この答えは依然として定かではない、ということかと思います。ひとつ言えることは、台湾問題やチベット問題、対日批判など「国家的熱狂」をもって反応しがちなトピックを抱える限り、とてもとても、政治的に安定した国であるなどとは言えないだろうということです。

「国家的熱狂」が何を産み出したか、他の誰が言わなくても日本人はそれを語り続けなければならないのであろうと思っています。そしてその視点を持つかどうかが、たとえ国としての大きさも、若さも、お金も国際社会での発言権さえも差をつけられようとも、日本が中国に国として勝れる点ではないかと、そんなふうに思っています。