新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

カタロニアの話、そして

11月24日号のBriefingでは、スペインの東部に位置するカタロニア州(バルセロナのあるところです)の分離独立運動についての記事が出ていました。ちょうど今日のNHKニュースでも取り上げられていたので、ご存知の方も多いと思います。
先日、バルセロナで150万人が参加したデモがあったと言う話はニュースでも触れられていたのですが、The Economistの記事によるとカタロニア全体の人口が750万人しかいないのだそうで、それを考えると、これはすごい比率ということになりますね。まさに国民決起集会の装いであったろうと思われます(但し、反対する側の発表は60万人だったとか。それでも凄い人数ですが)。

しかしながら、まともに「独立国」だったのは隣のアラゴン州と一緒になった12世紀までであり、18世紀初頭にブルボン王朝による支配を受け入れてこの方、およそ独立とは縁遠かったというのに、それでも今更ですか?という気がしなくはありません。独自の言語や文化・歴史がもたらす「違い」は、それだけ大きいということなのでしょうか。

とある地域が経済的に他の地域を支援せざるを得ない構造というのであれば、日本でも似たような話はありますね。だとすると、日本でも「独立」を考える向きがいたりするのかもしれません。表立ってそうならないのは言語や文化の統一性によるところが大きい、ということでしょうか。そう考えるとたとえば中国あたりが内包する分裂の危険性なんていう要素も、無視できない大きさだったりするのかもしれません。