新たな産業振興の、別な形
9月28日号のBusinessは、日本ではちょっと考えられない新しい産業振興の在り方について、アメリカのとある事例を取り上げています。
昨年、コロラド州とワシントン州で嗜好品としての大麻が合法化されたのだそうですが(マリファナではありません。大麻です)、記事によるとそれに伴い関連産業も日の目を見るに至ったのだそうで、具体的には葉の刈り取り機だとか、大麻エッセンシャルオイルの絞り機の製造や販売と言った類のものだそうです。ご丁寧にも、そのうち自宅で栽培した葉っぱを巻くことがパンを焼くことと同じような光景になる日がくるかも、とのご託宣までついています。
二つの州における合法化により新たに創造される大麻市場は12億ドル程度だそうですが、これに追随する州も出てくるのでしょうし、新たな成長産業と言われれば確かにそのとおりかもしれません。
日本でも、個人が使うものなら何が悪いのか、という議論が依然として存在しているようですが、これまた個人として私が思うのは、自分が住む環境に大麻やマリファナを常用する隣人にはいてほしくない、ということですかね。
その意味で、個人の尊厳や権限を大事にするということの裏返しなのかもしれませんが、コロラドやワシントンの方々は、自らが住まう環境についてずいぶんと刹那的な決定をされたものだと思います。関連産業の振興まで含めて、人間の持つ業の深さと言うことなのでしょうか。