トーマス・ピケッティという名前に注目、かも。
1月4日号のFree Exchangeは、新進気鋭の経済学者、トーマス・ピケッティの新刊についての論評が出ています。昨年フランス語で出版された「21世紀の資本」は今年の3月に英語版が出版される運びだそうで、資本主義と分配の不平等という古くて新しいテーマについて、過去200年のデータを客観的に分析して得られる知見に基づいた考え方を世に問うたもの、だそうです。
資本蓄積が進むと限界資本収益率(新しい投資一単位当たりのもうけ)は減るはずなのに、ここ最近にいたるまで世界の資本投資がずっと同水準の収益率を上げてきているという事実は、投資に対するリターンが資本家をより富ませる構造が存在していることを物語っているわけで、「それはなぜか」を考察することが資本主義の持つ特性をより一層明らかにするのではないか、というわけですね。
日本語のメディアだと、英語圏が注目するフランス語の新刊など、なかなかすぐには感知できないのですが、とりあえずトーマス・ピケッティと言う名前にはちょっと注目かもしれません。