新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

個化する経済

8月8日号のButtonwoodでは、インターネット経由で広がる個人間の取引(AirBnBによる留守宅の貸出やEtsyによる手工芸品の販売など)も、おカネによる取引であることは変わりないので、これらのモデルが広がれば広がるほど、資本主義経済は広くあまねく行き渡ることになる、という趣旨の記事が出ています。

かつて取引主体が「会社」でないと信用度が低いと言われた時代と比べて、最近個人の能力や物言いが通りやすくなってきているという変化については私も肌感覚で承知しています。で、様々なビジネスモデルも結局のところ付加価値の交換を通じてしか持続可能性を担保出来ないので、そうである以上資本主義のシステムを使わざるを得ないという点については同意せざるを得ません。

しかしながら、それらの個人ビジネスは繁栄と成長が規模の拡大を意味するものばかりなのかというと、それは必ずしもそうではないのではないかと思うのです。インターネットによるインフラ革命は、そう遠くないうちに「社員5人の大企業」だとか「大企業と真っ向勝負する個人ビジネス」みたいな事例を産み出すに違いない、この記事を読んでいてそんなインサイトを抱きましたので、今朝はその視点を共有させていただきたいと思います。