新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

4億7千2百万人の中間層市場

昨日に引き続き、9月12日号の特集記事で中国市場の今後について読んでいます。目についたのは、その市場規模をあらわした数字の変化です。2010年に4千7百万人しかいなかった、いわゆる中間層(電話と冷蔵庫とクルマを持てる層)が、2020年には10倍に膨れ上がるという人口動態予測があって、これはまさに史上空前の規模です。その市場が何を向いて動いているか、というと、一言で言えばそれはITである、と記事は言います。その理由はというと、コストダウンや技術革新などあらゆる面で阻害要因となっていた国営企業がIT分野には存在しないからだ、あまりに発展が早いIT分野に国営企業はついてこれなかったというのですが、さもありなんという感覚を覚えます。およそ日本の10倍の規模で若い中間層がIT技術の塊に群がる状況は、それだけでこれまでのどんな事例とも異なることが判ります。今から5年、その変化から目が離せそうにありません。