新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

先を見る、ということ

ネットで流れているThe Economist5月20日号のLeadersは、第三次中東戦争50周年とトランプ大統領のイスラエル訪問について、アメリカの特別検察官について、ランサムウェア・ワナクライについて、フェンタニルという麻薬について、マレーシアのブミプトラ政策見直しについて、となっています。

一見、日本のメディアではスルーされている話題が多いように見えると思います。

www.economist.com

このうち、特別検察官の任命については日本のメディアでも取り上げられていますが、たとえば今週G7の前にイスラエルを訪問するトランプ大統領の動きと中東問題についての報道は、あったとしてもごく小さなものではないかと思います。ましてやマレーシアの人種政策について論評するような報道がトップに来ることは少ないのではないでしょうか(逆に、イランの大統領選挙はどうしてだか、電子版を含めThe Economistにスルーされていますが)。

ちょうど今日、JETROが出している「通商弘報」にマレーシアの記事が出ていたのですが、それはTPPよりRCEPを重視したいという貿易政策に関する当局者の話を伝えるもので、国のあり方や国際社会で今のマレーシアがおかれた位置を俯瞰的に見るような論評では全くありませんでした。

今を見る、と言うスタンスを否定する気はありませんが、先を見る、という視点で考えたとき、複数のメディアに目配りすることの重要性を考えさせられます。あとはそれらをしっかり読める時間があるかどうか、ですけど。