新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

中国参入って、今ですか?

The Economist6月24日号のFinance and economicsによると、世界の投資インデックス(投資信託などが参照する金融商品の価値指標)に、中国の債権市場のそれは組み込まれていなかった、のだそうです。これまでは規制により外国人が買えなかったから、というこ…

動かない

ネットで流れているThe Economist6月24日号のAsiaには、進まない日本の受動喫煙防止法についての記事が出ています。 www.economist.com 曰く、自民党の国会議員の7割が同法に反対するグループに属していること、国は受動喫煙防止を言いながら日本たばこ産業…

同じことを報じても

アメリカでは、下院議員が入閣すると議員資格を失い、その議席を埋めるための選挙が行われます。ということで、つい最近行われた4つの下院補欠選挙ですが、いずれも共和党が勝利する結果に終わったことは、日本でも報道されていたと思います。 www.economist…

報道されない話について

さきごろ、北朝鮮が国家反逆罪で懲役刑を課していたアメリカ人大学生オットー・ワームビア氏が意識不明のまま帰国を許され、その6日後に亡くなったというニュースが日本でも報道されたと思います。The Economist電子版は同じニュースについて、アメリカから…

固有名詞で覚えようよ

さきごろ、イギリスでタワーマンション火災があり、多くの犠牲者が出た事件は日本でも報道されていましたが、どうしてだか日本のニュースでは固有名詞を報道しなかったので、それが西ロンドンのケンジントンにあるグレンフェル・タワーという建物だったこと…

オーストラリアで起こったこと

6月17日号のThe EconomistはAsiaに中国と近隣諸国に関係した記事をいくつか載せていますが、そのうちの一つ、オーストラリアにおける政治献金スキャンダルに絡んだ記事に注目します。 www.economist.com 記事によると、中国の不動産デベロッパーなどからオー…

やらないんじゃなくて、できない

6月10日号のAsiaには、国連の特別報告者が日本政府によるメディアへの締め付けを批判した報告書と、それに対する日本の対応に関する短い論評が載っています。アングロサクソン社会が認める正論のあり方と、過去の日本の対応について、日本に居る日本人の目に…

もしかすると不条理が通る世界

先ごろメディアが、日本では一瞬だけだったかもしれませんが注目したニュースとして、サウジアラビアやエジプトなど中東諸国が同じ中東のカタールと国交を断絶したという事件がありました。 ネットで流れているThe Economist6月10日号のLeadersに、その事件…

敵対関係をどう読み解くか

電子版の記事に、イランで発生したISのテロ事件について触れたものがあったので。 www.economist.com テロはイランもお得意か?と思っていたら、ISがテヘランで事件を起こしたというので何となく理解できたのは、シーア派対スンニ派の対立軸がこれまでになく…

ビットコインはバブルか?

6月3日号のLeadersの中に、価値が高騰しているビットコインについて簡単な解説に合わせ、それが歴史上人類が持ちえた投機の対象でも価値の保存方法でもない新しいツールであること、もしも「健全なバブル」なるものが世の中に存在するとすればビットコインこ…

ハーバードビジネススクールの憂鬱

The Economist電子版で目にした記事です。 泣く子も黙る(?)かどうかわかりませんが、ハーバードビジネススクールと言えば最強のMBA養成機関というイメージがある中で、今月発表されたビジネススクールのランキングでトップを滑り落ちたことについて、記事…

先を見る、ということ

ネットで流れているThe Economist5月20日号のLeadersは、第三次中東戦争50周年とトランプ大統領のイスラエル訪問について、アメリカの特別検察官について、ランサムウェア・ワナクライについて、フェンタニルという麻薬について、マレーシアのブミプトラ政策…

AIは、ゲームで育つ?

5月13日号のScience and technologiesには、自動運転システムのAIに多様な赤信号のパターンを教えるのに、「Grand Theft Auto V」というベストセラーのゲームソフト(に出てくる様々な赤信号)を使った大学の研究者の話が出てきます。 www.economist.com AI…

成長こそ、何にも増して

5月13日号のFinance and economicsに出ている小さな記事ですが、中国・荊州市の市長であるLi Dakang氏の例について。何より経済成長、それも環境汚染を伴わない現代的な意味での成長を志向しているのだそうですが、他方で多少の汚職には目をつぶるというやり…

見えないトランポノミクス

ようやく落ち着いたので、しばらくぶりの投稿です。5月13日号のThe Economistの表紙はアメリカのトランプ大統領が掲げる(はずの)経済政策について正面から疑問を投げかける写真を使っています。 記事も、LeadersそしてBriefingを使って「トランポノミクス…

トランプ政権の移民政策について、具体的な話

The Economist電子版は、米トランプ政権の新しい大統領令により、専門的な職能を持つ外国人技術者へのビザ(H1-B)発給要件を改めることについて、洞察の利いた記事を載せています。 記事によると、H1-Bビザはコンピュータサイエンスなどを中心に高度な技術…

量的緩和の終焉、の伝え方について

The Economist4月17日付電子版の解説記事には、アメリカの連邦準備制度理事会(FRB=Fedと呼ばれる)が、利上げに伴って保有する長期債の売却を視野に入れていることを、「バランスシートの縮小を図っている」という言い方で伝えています。所謂量的緩和がその…

トランプ外交とは?

4月15日号のUnited Statesには、シリアへ巡航ミサイルを撃ち込んだトランプ政権の対応と、そこに至るまでの外交を俯瞰して、果たしてトランプ外交はどのようは方向性にあるのかを論じる記事が出ています。 毒ガスで無辜の民を殺戮する政権に、問答無用の巡航…

とある先進技術の終わりかもしれない出来事

4月1日号のThe Economist誌はBusinessで、連邦破産法11条の適用が決まった米・ウェスチングハウス社の核エネルギー技術と原子力発電の将来について、現状を詳しく伝えながら「再開には長い時間がかかるかもしれない」と、悲観的な見方を伝えています。 それ…

相対的に

4月1日号のThe Economistは、ふつうヨーロッパの内輪話についての記事が載るCharlemagneに日本との通商交渉に関するちょっと冷めた見方の記事を載せています。 そういえば、さきごろ(3月19日から21日)安倍首相がEU諸国(ドイツ、フランス、ベルギー、イタ…

メッキが剝げるとき

3月25日号のThe EconomistはLeadersで多国間外交に消極的な米トランプ政権の姿勢に対する危機感を伝えていますが、同時にThe Economist電子版の記事では先ごろ報じられた健康保険制度改革(いわゆるオバマケアに対する対案)の頓挫について、先行きを不安視…

運が良ければ

長い出張でちょっとご無沙汰してしまいましたけど。 さて、3月25日号のThe EconomistはAsiaで東京都の小池知事を取り上げています。 記事は自民党の「内なる敵」というタイトルで、東京都を舞台に展開される自民党都連との対決は、将来のリーダーシップキャ…

フランスの将来

The Economist3月4日号のLeadersトップは、日本でも伝えられているフランス大統領選挙の帰趨についての論評記事となっています。 オランド大統領やサルコジ前大統領など、既存の政治家たちがいかに支持を失っていったか、というくだりを説明している部分を除…

海底資源開発について

The Economist2月25日号のScience and technlogyには、注目される海底資源開発について興味深い記事が出ています。海底で確認されているニッケルや銅、コバルトなどの資源を採掘する事業に、カナダやアメリカの企業が参入しつつあるそうなのですが、その中に…

もう一つのアメリカ国境で起きていること

おそらくはトランプ大統領当選以降ではないかと思うのですが、最近The Economistの記事ラインナップを見るにつけ、欧米ローカルの話が多くなったなあと言う気がしています。それだけ目線が足元に落ちている、ということなのかもしれませんが。 前置きが長く…

なんでそうなるの、もしくは不条理が掉さす場面とは

The Economist2月25日号のAsiaには、それぞれ異なる理由から政府によって少なからぬ鉱山が閉山に追い込まれているインドネシアとフィリピンの事情についての記事が出ています。それぞれ日本のODAにとっても古くて馴染みのある国なのですが、21世紀の世の中で…

再生可能エネルギーについてのお話

再生可能エネルギーの不都合な真実 2月25日号のThe Economistはそのトップ記事で、再生可能エネルギーがもたらす電力事業の、あまり明るくない将来(?)について伝えています。ほぼ間違いない話で言えば、今後とも再生可能エネルギーの活用は進むと思われる…

再生可能エネルギーの不都合な真実 2月25日号のThe Economistはそのトップ記事で、再生可能エネルギーがもたらす電力事業の、あまり明るくない将来(?)について伝えています。ほぼ間違いない話で言えば、今後とも再生可能エネルギーの活用は進むと思われる…

海の底の不気味

The Econnomist誌は2月11日号のScience and technologyで、イギリスの科学者チームによって行われたマリアナ海溝の汚染調査について報じています。日本でも新聞などで小さな記事が出ていたので、ご記憶の方もいらっしゃるかもしれません。 www.economist.com…

俯瞰してみれば

The Economist電子版は、最新のニュースでアメリカ・トランプ大統領と中国共産党の習近平主席が行った電話会談を取り上げ、「一つの中国」政策をアメリカが認めたことについて報じています。曰く、「一つの中国政策を承認するために取引を求める」と言ってい…

フェアウェイ友達

昨日も書きました通り、現時点までのところThe Economist電子版ではほぼ全く無視された感の強い安倍首相訪米ですが、2月11日号のAsiaには、チクリと批判するトーンながらそれを伝える記事が出ています。 曰く、安倍首相は昨年11月、世界がその勝利にハッと驚…

世界はそれをどう伝えたか

昨日から今日にかけて、日本のテレビは安倍首相がトランプ大統領との親交を深めた話題を頻繁に取り上げています。週末にかかるためなのかもしれませんが、The Economist電子版にはそのニュースがひとかけらもありません。さて、と思って他を見てみたのですが…

ロシア側からそれを見たなら

ネットでは2月11日号が流れているThe Economistは、昨夜一晩かけて羽田からワシントンへ飛んだ某国首相の動静については一顧だにせず、通常よりも多い紙面を使って米ロ関係、もっというとトランプ米大統領の対ロシア戦略に対する警告を発しています(それに…

壁が出来たなら

The Economist2月4日号のBriefingには、アメリカのトランプ大統領との関係について、そのスタンスを決めかねる各国首脳の悩みを捉えた記事が出ています。イギリスではメイ首相がトランプ大統領との交渉に臨むことへの異論もあるのだとか。わが日本の安倍首相…

セカイノサケメ

The Economist2月4日号は、ホワイトハウスの反逆者、というタイトルでトランプ米大統領が矢継ぎ早に繰り出す新しい政策についてトップで論評していますが、特に外交面ではイスラム系7か国からの入国差し止めと、難民受け入れの一時停止についてなかなか洞察…

嘘が汚す権威

The Economist電子版のトップは、抜き差しならない大統領令により、理不尽にもアメリカ各地の空港で足止めされたり、出発前に搭乗拒否にあったイスラム教国出身者を巡る詳しい情報になっています。日本のメディアは火の粉を恐れてか、ほとんど報道していない…

自由貿易への弔鐘

ネットではThe Economist1月28日号が流れています。Leadersは多国籍企業の引き揚げ、混乱するベネズエラの政治経済、米中貿易交渉の見通し、最貧国の私学教育、ロシアの家族制度という、一見バラエティに富んだ構成ですが、トップ記事と3本目のいずれもトラ…

企業も、また

各メディアでは、新たに第45代アメリカ大統領に就任したトランプ氏に関する様々な報道が入り乱れる中、1月21日号のThe Economistもまた多くのページをそれに割かなくてはいけない状況のようです。 出張でだいぶ間が空いてしまいましたが、飛行機の中などで紙…

出張の合間に

二つの海外出張の合間、74時間の日本滞在中にこのブログを書いています。 The Economist1月14日号のAsiaには、いわゆる従軍慰安婦問題を巡って深まる日本と韓国の対立についての記事があります。トランプ新政権の発足とともに米中関係が冷え込む流れにあり、…

アベノミクスへの祝福

新年あけましておめでとうございます。年頭、1月7日号のLeadersには、アベノミクスの先行きに期待するという、勇気づけられる論調の記事がでているのですが、日本の中にいるとなかなか気づかない視点の論調だったので、少し詳しく紹介したいと思います。 曰…

2016年を締めくくると

12月24日号のLeadersトップには、2016年が自由主義にとって厳しい年だったことを総括する記事が載っています。曰く、英国のEU離脱や、トランプ米国次期大統領の当選、あるいはハンガリーやポーランドをはじめとするヨーロッパで見られたナショナリズムの台頭…

監視国家

12月17日号のLeadersトップとBriefingは、中国のインターネット監視システムと、それがもたらすであろう弊害についての突っ込んだ分析を伝えています。民主主義の国では当たり前のコミュニケーションの自由と情報乱用の規制が、中国ではそのいずれも存在せず…

弾劾のあとには

The Economist12月17日号のLeadersにはシリア内戦、サイバー戦争と中国などの話題と並び、大統領弾劾が成立した韓国についての記事が出ています。北朝鮮の核開発が続き、アメリカ大統領選の直後に、ある意味で最悪のタイミングに力の空白を許すってどうなの…

オルト・ライトをどう見るか

The Economist12月10日号のBusinessは(他の欄ではなく、なんとBusinessです)、アメリカのトランプ政権で主席戦略官・上級顧問として戦略を担うことになったスティーブン・バノン氏の出身母体であるブレイトバートニュースについて詳しく紹介しています。い…

バイクを作るベンチャーの話

12月10日号のBusinessから。 世の中、さまざまなベンチャービジネスはあれど、オートバイ、もしくはモーターサイクルを作ると言われると、へっ?と思われる方も少なくないのではと思います。だって需要は伸びないだろうし、東南アジアで売れるのは原チャリ(…

アメリカビジネスのこの先

前後しますが、12月10日号のLeadersトップ記事について。 トランプ次期大統領が政権発足に備え、着々と布石を打っていることは日本でも報道されている通りなのですが、その中で彼が人目を引くような個別企業(フォードやボーイングなどについては日本でも報…

島は帰らない?

12月10日号のAsiaには、予定されているロシア・プーチン大統領の日本訪問についての観測記事が出ています。それによると、ロシアでの世論が強硬(71%が歯舞・色丹の二島返還にすら反対)であることなどから、返還が実現することは難しいだろうとのことです…

PISAについて、The Economistの見方

国際生徒評価プログラム、と言ってもピンときませんが、日本のニュースでもPISAという名前は報じられているので、ああそうかと思われる人は多いかもしれません。正式にはProgram for International Student Assessmentというそうですが、この結果で日本がそ…

孫文生誕150周年

11月5日号のThe Economistについて、これまでため息と徒労感ばかりが先行したアメリカ大統領選挙がいよいよ大詰めということもあってか、さすがに今週号は関連記事が分厚いのですが、今日はあえてその流れとは一線を画した「孫文生誕150年」についてBanyanが…

急速な

ネットでは10月29日号が流れているThe Economistですが、肝心かなめの米大統領選に関する記事で注目すべきものはほとんどなく、かろうじて電子版のほうにキャンペーンを急激に縮小しつつあると言われる共和党・トランプ候補の動静が伝えられています。 流石…