新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

南ア与党の勢力争い

12月13日号の地域記事で目に止まったのは南アANCの党首選に関する記事でした。実はもう結果が出ており、ズマ元副大統領が党首に選ばれたのですが、憲法上ムベキ現大統領の再選がないことから同政権のレイムダック化は不可避の状況となっています。

ここからが日本のメディアは書かないところで、The Economistならではの話なのですが、ムベキ大統領は政権運営上の専横やエイズの原因はHIVではない、などという非科学的な主張などもあり、人心の離反があきらかだったところ、ズマ氏も2006年にレイプ事件を起こし、その相手がエイズ患者だったので「行為の後、シャワーで洗って感染を防止しようとした。合意のうえで強姦ではない」との主張を裁判で行うというような(結果副大統領を解任された)人物で、なんというか不毛の選択だなあと思ってしまいます。アフリカの優等生たる南アでこんなもんです。それが世界の現実であり、どうかすると標準値だったりするかもしれません。