新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

無党派の広がり

2月16日号のUnited Statesからいくつか。
大統領選挙の帰趨についてLexingtonが伝える今一つのポイントは「無党派層」の動きだそうで、高等教育を受けた人たちを中心に、いまや無党派もしくはそれに準じる投票行動を取る(既成政党の提案を支持するのではなく、自身で支持すべき政策を選択する)人の比率は77%にまで達しているのだとか。これは各メディアが伝えるように、ヒラリー・クリントン候補の集票マシーンによる選挙が通用しなくなっていることを端的に表わしていると思われます。特に民主党候補選びでは、無党派の要求に合致した革新や夢を訴え続けたオバマ候補が優位に選挙戦を展開しています。ここで忘れてはいけないのは、共和党のマケイン候補もまた無党派の支持を集めた一人だと言うことです。しばしば共和党本流と対立し、環境問題やワシントンの既得権益に関して歯に衣着せぬ発言を繰り返す同候補も、無党派の支持する要素をふんだんに持っている、と言えます。ここで言われる無党派とはすなわち付和雷同的に一つのブームを作り上げる人に寄るばかりではなく、多様な価値観に基づいた判断をする人たちの総称、と言ってもよいかもしれません。すなわち無党派には右も左もある、ということですね。無党派層=無関心層と捉えられがちなイメージとはずいぶんかけ離れているかもしれません。

その他、増加する移民に押されてロサンゼルス中心部から郊外へと移り住み始めた黒人たちについて。過去には黒人が住み出すと白人がそれを嫌って引っ越した、という歴史が繰り返しているかのようです。それと、ちいさな女の子を中心に絶大な人気を持つポップシンガー、ハンナ・モンタナについて。本名ミレー・サイラスという15歳の少女が演じるフツーの女の子が、少女たちにバカ受けだそうで。ディズニーチャンネルで放送されている彼女の番組についてはこちらをどうぞ。

http://tv.disney.go.com/disneychannel/hannahmontana/