新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

まだまだ、かもしれない中国

4月27日号のAsiaには中国に関するもう一つの興味深い記事が載っています。ことの起こりは4月15日付けの人民日報に載ったという温家宝首相自筆のエッセイで、胡耀邦総書記と一緒に国内を旅した若い日の思い出を記したものだということなのですが、胡総書記の温かい人柄を褒める内容になっているそうです。同時に天安門事件とのかかわりについては一切触れられていないのですが、現役のトップが直接筆を執る形で改革・解放の先人に対して一定の名誉回復をはかるものなのか(一部にはそう読み解く人もいるようですが)、あるいは任期の残り少ない温首相がなかなか進まない党改革についての督促を考えて書いたものなのか、いずれにせよ直截的な形で政治について発言できないあたり、やはりまだまだですね、と言わざるを得ないところがありますね、中国については。