新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

何かを再構築すると言うこと

5月26日号のLeadersです。

まずは中国経済の不安や懸念について、その資金力との見合いで考えると、確かに非効率かもしれないが不安定要因は大きくないという分析記事です。今週号の特集記事が中国経済についてのものなので、その大枠を示したものと思います。高い貯蓄性向と流動性は、問題解決のための投資を促す強みであるとの分析は、大筋で納得できるように思います。つぎにヨーロッパの信用不安解消に向けて、ユーロ解体よりもEUの連邦化が建設的な対策になるという意見記事がありますが、経済的に見れば多かれ少なかれEU北部諸国、もっと言えばドイツの傘の下に入るということを意味するこの決断は、EU南部諸国にとって簡単に受け入れられるものではないでしょうね。
その他、バングラデシュの政治的混乱が深刻化する懸念のあるなか、インドに影響力の行使を期待する記事などもあります。

ヨーロッパの現状を一言で言うと、単一通貨ユーロの運営システムが立ち行かなくなったため、統合に向けた計画全体を再構築する必要に迫られているという状況です。で、連邦化という政治をも含めた積極策が出てくるあたり、逆境にあってなお前を向くというイギリスらしい提案かなと思いました。