新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

台湾と世界の新しい関係

7月13日号のAsiaには、このほど台湾とニュージーランドの間で結ばれた自由貿易協定に関する興味深い記事が出ています。これまで台湾を巡る国際通商条約、特に自由貿易協定はほとんどの場合中国の反対にあって実現できなかったのに、ニュージーランドはと言えば中国本国と香港を相手に同様の協定を結んでいること、協定上で台湾を国扱いしないこと、署名式に台湾の高官を招待しないことなど、中国に対して気を使った対応を取ることで、実を取ったということかと思います。中国の強硬派に対しては「中国の、残りの部分との協定」ということで納得しやすい形を取ったということのようで。

中国が、率先して世界各国と自由貿易協定を結びつつある流れの中で、台湾にとっても『名を捨てて実を取る』戦略は、世界経済の中で生き残る上では現実的な選択肢、と言うことなのかなと思います。