新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

そこまでしないと

7月13日号のBusinessには、バングラデシュの繊維工業が従業員の安全を守るように、客先となる米欧諸国がそれぞれ定めた基準に微妙な違いがあることが、抜け道を用意することになるのでは?というご丁寧な心配ごとについて書かれた記事があります。

いわく、アメリカの企業が中心となって定められた規定には法的な拘束力がなく、他方で欧州が求める安全基準への適合は、法的な拘束力を持つ(欧州の企業はこの基準を満たさない会社から仕入れてはいけない)という差があるのだとのこと。

言わずもがなの話として、そんなのバングラデシュ政府がなんとかする話なんじゃないの、というご意見をお持ちになる向きはあろうかと思います。残念ながら、そこまでしないと(あるいはそこまでしても)安全確保が進まないのが現実、ということのようですね、あれだけ大きな人災が起こっておきながら。