新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

AIの進化の話

10月21日号のThe Economistは、Science and technologyで、新しい人工知能囲碁の世界チャンピオンを破った人工知能を寄せ付けずに完勝したこと、そしてなによりその人工知能が過去の棋譜を全く参照せず、いわば独学で強くなったことを細かく伝えています。

www.economist.com

このニュースは日本でも興味深い話題として伝えられたと思うのですが、新しい人工知能である「アルファ碁ゼロ」が、ルールだけ教えられた後のトレーニングを3時間ほど積んだところで「石を取りたがる」という、囲碁の初心者が示す特徴を示し、丸一日たったころには熟練のプロのレベルに達し、二日後には2016年に韓国のチャンピオンに勝ったバージョンよりも強くなったのだとか。

何でも囲碁やチェスなどの強さを表す数値でElo ratingというのがあるそうなのですが、この数値で200点違うと、勝率はわずか25%になってしまうところ、韓国のチャンピオンが3526点、中国のチャンピオンが3661点、で「アルファ碁ゼロ」は40日ほどのトレーニングの後、なんと5000点を超えるレベルに達したのだとか。

日本では、井山裕太さんの7冠復帰が話題になりましたが、ネットで調べてみると彼のランキングは世界で30位くらいだそうです。そのうち、師匠はAI、と言う棋士が登場するようになるかもしれませんね。