新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

変わるインド

10月6日号はBusinessのあとのBriefingで、発展を通じて変容しつつあるインドの社会とビジネスについて詳報しています。これが今週は一番面白かったかな。最大の変化は不可触賎民とも呼ばれたdalitという最下層のカーストや、それよりはマシでもやはり差別されていたOBCs (Other Backward Classess)と言う階層の人でも、能力を身につけて豊かになる道が、特に都会では開かれつつある、ということでしょうか。カースト間の結婚も増加する傾向にあるそうで、経済発展を梃子にした社会の質的変化という意味では戦後の日本で封建主義的な考え方が絶滅しつつあることと一脈通じるものを感じます。

逆に、日本では暗算などの技術がもてはやされるインド式教育については英語による教育や学校制度そのものの面での立ち遅れが批判されていたり、一寸興味深い視点です。

この記事とどうつながるのか判りませんが、Science and technologyではインドで牛やヤギの感染防止薬(ハゲタカにとっては毒)が肝臓にたまり、その死肉を食べたハゲタカが激減したため、鳥葬にも支障が出るほどになり、ハゲタカを人工飼育する羽目になっているとの記事がありました。その薬は動物について使用が禁止されたそうですが、人間に使うことは禁止されておらず、「鳥葬で人間を食べたらハゲタカが死んだ」ということにならないとも限らない、という話が載ってました。