新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

こげつきはこげつき

またまた遅配で、週末に11月10日号が届きませんでした。先週は宗教を巡る特集記事に時間を使ってしまったので、ちょうど良いと思いまして11月3日号後半の記事を少し眺めてみたいと思います。ロボット技術の軍事偵察への応用なども一寸気になる要素ではありましたが、仕事上どうしても目に止まったのがマラリア新薬の供給を巡る多国間協調体制に関するEconomic focusの記事ですね。中国で開発されたと言うアルテミシニンという名の薬は、マラリア原虫の耐性化により「効かない特効薬」となってしまったクロロキンに取って代わる薬として注目されています。問題は高価なこと、なのですがそれを補助金でサポートするための体制作りがドナー国・援助機関の間で進んでいるそうで、無論記事が指摘するように流通経路の整備が課題といえばその通りなのですが、大きく言えば一歩前進の話、だろうと思います。

あとはFinance and economicsのページでサブプライムローン問題に端を発したこげつき対策に苦しむ投資銀行についての記事が象徴的でした。さまざまな対策はあったとして、こげつきはやはりどこまで行ってもこげつき、なわけですから、日本のバブル崩壊時のような無策による時間の浪費を避ける意味でも、どこで何がどうなっているのか、については粘り強く状況観察を続けることが必要なんだろうな、と思います。