新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

どちらでも

1月12日号ですが、地域記事を読んでゆくとAsiaでは全世界で最も死刑の多い(と推測される)中国において、執行方法が後頭部をピストルで一発撃つという方法から注射による「より人道的な」方法に変更されつつある、と言う話、マーシャル諸島の政変によりアメリカのミサイル実験場近くに中国の偵察機地が作られる可能性ありという話など。United Statesは大統領選挙一色で、ニューハンプシャー州で「アメリカが後退するのを見たくない」と言って目に涙を浮かべたヒラリー・クリントン候補がいまや党内で勢いを得つつあると言う話、年齢と言うハンディをものともせず同州を制した共和党のマケイン候補の復活の話、どっこい話術と変化で民心を掴んだオバマ候補もまだまだ可能性を残していると言う話など。Lexingtonは迷走する共和党の現状について批判的な論評を載せています。The Americasでは国民投票で終身大統領への就任を否決されたベネズエラチャベス大統領が虎視眈々と再チャレンジを図っているとの報、政権運営に苦心するチリのバチェレ大統領、アンデス山間部の子供たちの栄養失調問題、カナダの過激なジャーナリストの話、リオデジャネイロでは人口に占める女性の比率が圧倒的に高く、それに関係してかどうか、ビキニのサイズが小さくなっている(?)とのコラムなどが目を引きました。

Leadersでもそうでしたが、The Economist的にはやはりオバマ候補が「買い」なのだろうと。そうは言ってもクリントン候補の発言(日本では「涙」ばかりが報道されますが、加えて発言内容も伝えられないと片手落ちだと思います)が、平均的米国市民の愛国心に訴求したであろうことは想像に難くありません。

アメリカの大統領選挙の心配より、イパネマやコパカパーナでビキニの女性にもてるほうが良い、という向きも少なからずいるかもしれませんが、視点を広く持てることに意義を見出す私としては、どちらとも興味深い記事ですし、どちらも最近の世界事情を伝えてくれる記事として興味深く読んでます。いや、本当に。