新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

ビジネスの話、あれこれ

1月12日号のBusinessは、正月明けということもあってか、すでにどこかで耳にしたような話が多かったです。曰く、音楽配信ビジネスに押されてCDがどんどん売れなくなっている話(ロンドンのEMI社を見学に来た若者に販売中のCDを無料で持ち帰ってよいと言った所、誰も手を伸ばさなかった、と言う話など)、HD DVDとブルーレイの次世代DVD規格は、ワーナーブラザースがブルーレイに一本化したことで大勢が決まったのではないかとの観察、中国の人件費高騰に悩むおもちゃ産業、ドイツでフォルクスワーゲンの幹部が起こした汚職をめぐる企業倫理の話、出店スピードが速すぎてマクドナルド化するスターバックス、かたや業態多様化でスターバックス化するマクドナルドについて。ダイムラー社の手を離れて独り立ちするクライスラーの困難な将来について、インドで発売された10万ルピー(2500ドル)カーについて、などなど。。。Face valueではフランス石油大手トタール社のトップ、デ・マルジェリ氏の経営方針について。自国に有望な油田を持たず、競合他社にくらべて政治的に不安定な権益を多く抱える同社の目指すべき方向は原子力ではないのか?との問いかけがなされています。

クライスラーは、ミニバンとジープが好調なくらいで、国外市場に弱く、燃費の悪いトラック型が主力商品であることや、そもそも近年魅力的なモデルを発表できていないことなど、現状で言えば暗澹たる要素ばかりが目に付きます。建て直しのために、何をどうすればよいのか?大変興味深い事例です。