新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

男と女の比率について

12月31日号のBanyanでは、アジアに根深く広がる男尊女卑と産み分けの、ある程度改善と考えられる変化についての興味深い報告があります。曰く、かつて産み分けが幅広く行われていた韓国は、収入が増えて教育程度が上がるにつれそれが解消され、現在ではほぼ世界平均の出生比率に近くなったのだそうですが、中国や、特にインドではかなり歪な男女比率が観察され、まだまだ産み分けの考え方が強い(それが女子だったら中絶するわけです)と思われていたところ、実はインドでも一部には産み分けを止める動きが広がってきているとのこと。

州によってばらつきがあるとは言いながら、収入の増加に加えて教育水準の向上や、女子のほうが老後の親をよく面倒見るようだとの考え方、さまざまな要素があいまって産み分けは次第に忌避されるようになりつつある模様です。

他方、それ以外の貧しい国や地域では、相変わらず産み分けが続いていると言うことかと思います。全地球の人口が80億人となり、水不足・食糧不足が危惧される中で、何をどうとらえて議論したら良いかについても見解の隔たりは小さくなさそうですが、仮に産み分けが止まることと少子化による人口安定化に相関性があるのだとしたならば、それは歓迎すべき変化であろうと思います(記事ではこの辺がはっきりしませんでしたが)。

新年は、毎年に比べてひそやかにやってきたような気配があります。このブログでもいつもと変わらない記事で新年をスタートさせようと思います。今年もどうぞよろしく。