新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

意外な北朝鮮

2月11日号のAsiaには、北朝鮮で起こりつつある携帯電話ブームについての記事があります。

エジプトの(!)携帯電話会社が北朝鮮政府と合弁ではじめた携帯電話サービス「コリョリンク」は、スタートして1年半で100万台の加入があったとかで、急成長しているそうです。その粗利益率は80%、エジプトの会社からすれば大変利益率の高い事業になっているそうです。平均費用は1カ月14ドル弱、それを加入者は主にユーロで支払っているのだそうです(キャリア側も、ユーロによる支払いにインセンティブをつけているのだとか)。政府からすれば新しい外貨回収ルート、ということでしょうか。通信可能エリアもピョンヤンからさらに広がっているのだそうで、使い勝手も向上しつつあるのだとか。

中東諸国などとは一線を画すと思われるのは、1)海外との通話ができないこと、2)インターネットにつながらないこと、3)使えるのは電話とショートメールだけなので盗聴も容易なことなど、囲い込まれたサービスであるということですが。ただ、たとえそうであってもユーザー同士が連絡を取り合えるツールであることは間違いないわけで、何か新しい動きが彼の国で起こるとすれば、やはり携帯電話は何らかの役割を果たすことになるんじゃないのかな、という気はしますね。

キャリアがほかならぬエジプトの会社と言うのもなんとなく因縁を感じるところではありますが、さて。