新 The Economistを読むブログ

イギリスの週刊誌 The Economistを読んでひとこと

THAADのせいで?

10月21日号のThe EconomistはBusinessで、中国から撤退することを表明した韓国のロッテマートに絡めて、THAADに関係したと思われるその他の事情も広く紹介しています。

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まず、どうしてロッテマートなのかというと、グループが保有するゴルフ場をTHAAD設置場所として提供したから、ということだそうです。結果、中国に99店舗あったロッテマートのうち77店舗が消防法違反などの容疑で閉店させられ、営業不振で13店舗が閉店したのだそうです。結局ロッテは撤退を表明したわけですが、他にも①ソウルへの中国からの観光客が来なくなった、②化粧品が売れなくなった、③現代自動車の売上が落ちているなどの現象が確認されているのだそうです。あと、ロッテマートの中国での経営自体がそもそも赤字傾向だったという分析もあるようです。そうだとすると、何が何に作用して起きた話なのか、読み解きはやや複雑になってくるのかなと。

中国と韓国は、為替を巡る通貨スワップ協定を延長させており、それが関係改善へのシグナルかもしれない、という観測もあるようで。ものごと、単純な見方ばかりではないということでしょうか。